今回取材したのは、堀川今宮を一筋下がったところにある「アートスペース感」というギャラリースペースです。主宰の安田さんにお話をお聞きしました。
・特徴的なスペースでの展示
「アートスペース感」は1998年に開廊しました。元々、陶芸やアートが好きだったという安田さん。「自分の好きなものに特化したスペースを作りたい」という思いからこのスペースをオープンしたそうです。開廊して24年間で150回以上の展覧会が行われています。これまでの展覧会では陶芸、現代アート、彫刻、茶碗の展示などジャンルも多彩です。
また、「アートスペース感」には、ギャラリー空間、坪庭、和室の3つの空間があり、京都らしい独特の雰囲気があるスペースで空間の特徴を活かした企画展が行われています。
現在は、「1回ごとの展示の内容を大事にしたい」という安田さんの思いもあり、月に1回のペースで展覧会が行われています。
・スペースと作品のこだわり
安田さんは展覧会の企画を行うために、たくさんの展覧会に足を運び作品を見に行くそうです。その中で魅力的な作品に出会うと、「アートスペース感」の三つの特徴的な空間と上手くマッチできる展示の方法を考えるそうです。たとえ作品が魅力的でも、空間と上手くマッチできない場合もあり、特徴的な空間ゆえの難しさがどうしてもあるそうです。
こうした準備の苦労もありながらも、上手く作品と空間がマッチし、展覧会を始められた時はやりがいや達成感を感じるそうです。
・スペースでの出会い
「アートスペース感」はアートの展示や鑑賞だけの空間ではなく、新しい出会いの空間でもあります。スペースには、展覧会を行う作家さんの知り合いの作家さんも来られることもよくあります。その時に、このスペースに魅力を感じたことがきっかけで「自分もここで展覧会を行いたい」という方も多いそうですし、こうした出会いから展覧会の開催に至ったこともあるそうです。また、作家さん同士の出会いや作家さんとお客さんの出会い、お客さん同士の出会いも多く、中には数時間お喋りをして行かれる方もいるそうです。
・取材を通して
今回の取材を通して、特徴的な空間での展示や新しい出会いの空間という「アートスペース感」の二つの魅力を知ることができました。また、展示されている作品をより近くで見ることができるのが美術館との違いの一つだと感じました。
企画展は一ヶ月に一度のペースで変わるので、展示作品によって空間の雰囲気が大きく変化します。一度訪れてみると、何度も足を運びたくなると思います。
皆さんもぜひ足を運んでみてください。
(取材:大谷大学二回生 清水悠冴)
「アートスペース感」
住所: 京都府京都市北区紫竹東高縄町69
開館時間:13時~18時
定休日:不定休
(開館時間と休廊は企画展ごとに変更の場合がありますので、ホームページをご確認ください。)
ホームページ:http://www.artspace-kan-kyoto.jp/index.html
Facebook:https://www.facebook.com/artspacekan