私が今回取材させて頂いたのは大宮通りに並ぶ店の一つオーストリア・ウィーン菓子を販売されているkonditoreiMausiさんです。
店名の由来は?とても素敵でした
Konditorei(コンディトライ)はドイツ語でお菓子屋、Mausi(マウジー)はスイートハートやダーリンという意味で、とてもロマンティックでかわいい名前でした。ドイツ語圏のお客様が来た際は「すごくかわいい名前!」と笑顔で話しかけて下さるそうです。
店主さんは、元々日本で製菓の勉強をされ、その後、2年ほどウィーンでお菓子の修行をされました。修行前には、ドイツ語を勉強もされたそうですが、地域のなまりや、独特のお菓子の用語もあり、はじめは「生クリーム」すら意味が分からず、とても苦労したようです。
京都はウィーンと似ている!?
北大路にお店を出店されたのは、京都に住んでみたかったから。その理由は、「人の考え方、保守的なところ、文化に誇りをもっているところが、ウィーンに似ていたから」だそうです。ウィーンはオーストリアで1番の観光地で、よく観光もされていました。治安もとても良い街で劇場やカフェ、音楽が有名でウィーンの昔からの文化や歴史なども街の中に残っています。
お客さんは、近隣に住むリピーターの方が多いそうですが、この他、外国人観光客(主にドイツ語圏内)、下宿をしている大学生もたくさん来るそうです。最近では韓国、台湾などのアジア圏からも増えているとのことでした。
おすすめのメニュー
「リンツァトルテ」
リンツァトルテはクルミの粉末と香辛料を入れた生地の間に木苺のジャムをはさんで焼いた丸いケーキです。ウィーンでは生地とジャムの間にオブラートをはさんで焼くこともあるそうです。細長く小口に切り分けて提供することもあります。
「ザッハトルテ」
ウィーンの代表的なお菓子がこのザッハトルテです。上は固いチョコレート中はしっとりとしたチョコレートの二層でおいしいチョコレートが味わえます。ザッハトルテには生クリームをつけて食べるのがルールだそうです。
「カルディナル シュニッテン」
メレンゲと卵黄の生地を交互に絞ったふんわり軽い生地で、コーヒー風味のクリームをサンドする。大抵、細長い棹型にしあげて、ひと切れずつ切って食べる。オーストリア菓子の中では軽い食感と淡い味わいのお菓子です。
クリスマスシーズンには
クリスマスシーズンには、オープン当時からシュトーレンを販売しています。シュトーレンとは、洋酒に溶け込んだドライフルーツが生地に練り込まれていて、表面にたっぷりの砂糖がまぶされているお菓子です。
日本のクリスマスケーキといえば生クリームを使ったものが代表的ですが、ウィーンではクリスマスを待つ4週間のアドヴェントの間、シュトーレンを少しずつスライスして食べる習慣があります。普通のパンやケーキと違って、日持ちがするので1カ月で食べることができます。
ウィーンやオーストリアに魅力を感じてほしい
店主さんが大事にしていることは、一番は本場のウィーン菓子をお客様に届けることだそうです。「お菓子を買ってくれた人たちがウィーンやオーストリアに魅力を感じ、実際にウィーンやオーストリアに足を運んでほしい」と笑顔で話されていました。
取材を終えて
店主さんの修行の話から出店後の話などを聞かせていただいて、ウィーン菓子とオーストリアを大好きな気持ちと、もっと広めていきたいという思いがひしひしと伝わってきました。ぜひお店に足を運んでおいしいウィーン菓子を食べてみてはいかがですか。
(取材:大谷大学1回生 葉武洸貴)
住所:〒603-8205 京都市北区紫竹西高縄町82-1
電話番号:075-495-7470
営業時間:火~日 11:00~19:00