今回、お店を伺ったのは、北区紫竹大宮通り付近でお店を開いている『スターダスト』です。2015年7月7日にオープンしたまだ新しいお店で、地域の方はもちろん、観光客まで幅広いお客さんが来店されています。今回は、店主の清水さんにお話を伺いました。
素敵な店名の由来
清水さんがお店を開こうと考えていたのは2011年。当時は、仙台にお住まいでした。しかし東日本大震災に遭い、京都に引っ越してこられました。海外への移住も考えていたそうですが、京都で暮らし始めて、日本の美しさに気づき、癒されていったそうです。
店名である『スターダスト』はデンマークのエコヴィレッジに滞在していた時にスターダストガーデンという庭を訪れた時に閃いたそう。花を星屑に例えた美しい庭の真ん中に立った時、ある宇宙物理学者の言葉を思い出しました。それは「人間を形成する成分は星屑を形成する成分と同じなんだよ。だから人間は星屑なんだ。」というものでした。ちょうどその時、「人間と花」をテーマに雑誌への執筆の際にロシアに訪れた時、内乱などの歴史を乗り越え、たとえ踏まれても、何度でも新たな芽を出す、「花と人間」が重なって見え、感動したことを思い出しました。花と人間と星屑が繋がり、人間は星屑だと感じたら、喜びで胸が膨らみました。そのメッセージを皆様と分かち合いたいと届けた店名を『スターダスト』とに決めたそうです。
お店の内装へのこだわり
この建物は80年を超える織屋建の京町家です。織物の工場時代の天窓が残っており、店内を明るく照らしてくれます。家具も日本の古い家具を使用しており、食器類は、国内の作家さんの作品で、店内で買うこともできます。店内は入口側が物販スペースで、奥がカフェになっています。店内は穏やかな音楽が流れていて、とても落ち着いた雰囲気で食事を楽しむことができます。
人気メニュー
タルトはヴィーガンのカスタードの上にカルダモンとシナモンなどのスパイスをりんごのコンポートに乗せたもので、季節によって、タルトに乗せるフルーツやスパイスが変わるそうです。そして、スコーンもいただきました。豆腐クリームと季節のクリームとルバーブの野菜のジャムをプレートに乗っています。豆腐のクリームは、ほんのり甘くとても滑らかな味わいで、ルバーブのジャムは甘酸っぱい味で、果肉も入っていて野菜本来の味を味わうことができました。
コンポジション・ドゥ・シエルというフレーバーの紅茶はキャラメル、バラ、オレンジフラワー、そしてスミレが入っていて、ほんのり甘い味でした。
その他にも、フランスのリヨンから届くCHA YUANという紅茶、緑茶、烏龍茶のフレーバーとロウケーキも人気だそうです。すべてのメニューが乳製品・卵、不使用の植物性原料のみで作られているため、安心にお食事ができます。
ランチメニューは数が限られているため、お早めに電話での予約をお勧めします。
奥にあるのがビーガンのカスタードのタルト、手前にあるのがスコーン。両サイドがコンポジション・ドゥ・シエルの紅茶。
より良い未来の流れのひとかけら
今後の目標は「始めた当初と同じく、『スターダスト』という店名に込めた「私たちは地上の星屑」というメッセージを伝えていきたいです。そして、ご近所から、遠くの国から足を運んでくださるお客様や、仕事の上で関係をお付き合いをさせていただいている皆様と、店を通して、より良い未来のための流れのひとかけらとなれたら嬉しいです。
今回、取材をしてみて
『スターダスト』さんは、お店の内装、メニューの食材だけでなく、店名のこだわりもあり、そこには奥深い物語があることを知った。また、多様な方面の方々と関係を築かれていて、僕はまだまだ世間が狭いなと感じた。
(取材:大谷大学二回生 木全治登)
「スターダスト」
住所 京都市北区紫竹下竹殿町41
営業時間 11:00~18:00(ラストオーダー17:30)
電話番号 075-286-7296
定休日 毎週月曜日
ウェブサイト http://stardustkyoto.com/contact/